動物看護師は国家資格になることが決定したことから、近年さらなる注目を集めている仕事です。動物のケアや獣医師のサポートなど幅広い業務に対応できる動物看護師は、今後も動物病院をはじめとした職場で欠かせない存在となるでしょう。
しかし、動物看護師は専門的な業務や重要な仕事を任されることが多いことから、人によって向き不向きがあります。動物看護師を目指すのなら、まず「動物看護師に向いている人」がどのような人なのかを把握し、自分自身の性質と照らし合わせてみるのがポイントです。
そこで本記事では、動物看護師に向いている人の特徴について解説します。
目次
動物看護師に向いている人の特徴
動物看護師に向いている人の特徴には、以下のようなものがあります。それぞれの詳細を確認し、どのような人材が求められているのかチェックしてみてください。
細かい気配りができる人
動物看護師は、細かな気配りができる人に向いている職業です。獣医師の診療や手術のサポートを仕事とする動物看護師は、常時細部への配慮を怠らないようにしながら働くことが求められます。例えば獣医師が診療をスムーズに行えるように動物の注意を引いたり、手術時に必要な器具を素早く用意したり、不要になったものを片付けたりといったことが仕事の基本です。細かな気配りができる人ほど、動物看護師に要求される上記のような役割をこなせるでしょう。
細かい気配りができないと、獣医師にかかる業務負担が重くなったり、診療に訪れた動物や飼い主さんの不安が増加したりといったマイナス効果を生み出す可能性があります。動物看護師の気配り次第で、そういったマイナスを打ち消すことが可能です。細かい点まで観察して必要な行動を自分で考えられる人ほど、動物看護師に向いている人だと言えるでしょう。
些細な変化に気づける人
動物看護師の仕事は、些細な変化に気づける人ほど向いています。動物看護師の業務範囲には、重いケガや病気に悩んでいる動物への対応も含まれています。人間と違って言葉を交わすことができないため、動物の些細な変化にも敏感に気付き、その原因を素早く特定できるスキルが動物看護師には求められるのです。
動物は言葉を扱えない分、それ以外の方法で飼い主さんや周囲の人たちに自身の気持ちを伝えようとします。しかし、動物病院を訪れているときには飼い主さんも冷静でないことが多く、動物からのアピールに気付けないケースも珍しくありません。だからこそ代わりに動物看護師が動物からの合図に気づき、その意図を的確に汲み取る必要があるのです。
動物看護師を目指すのなら、業務中の注意力や集中力を高められるように、普段から周囲の変化を意識してみることがおすすめです。
コミュニケーション能力に自信がある人
動物看護師になるのなら、コミュニケーション能力も重要です。動物看護師は病院に訪れた飼い主さんへの応対も行い、場合によっては症状などを聞き取り、それを獣医師に伝える役割を担います。スムーズにコミュニケーションを取れるスキルがあれば、飼い主さんの不安を取り除きつつ、その後の診察や手術に必要な情報を引き出せるため、効率良く動物のケアが行えるようになるでしょう。動物看護師にとってコミュニケーション能力は、仕事をまっとうするために欠かせない技術のひとつになります。
動物看護師は就職する職場によって、対応する業務範囲が変わります。ときには獣医師のサポートや動物のお世話だけでなく、病院での受付や電話対応、業者への連絡などを担当するケースもあるのです。そういったときにもコミュニケーション能力は従業な物となるため、動物看護師を目指すのならスムーズに他者と交流ができるスキルを磨いておきましょう。
新しいことに挑戦する意欲のある人
動物看護師は、新しいことに挑戦する意欲がある人に向いている職業です。動物看護師として担当できる業務範囲は広く、高い知識・技術があるほど動物のためになる仕事ができます。そのため学校の授業や実習で習得した以上のことを、就職してから学習する気持ちがある人ほど、優秀な動物看護師として働けるでしょう。
動物看護師の業務のひとつである動物のお世話に限定しても、さまざまな知識・技術が必要になります。検査手法、投与する薬の知識、しつけに関する技術、食欲のない動物をケアする方法など、あらゆる情報が求められるのです。そういった情報は一朝一夕で習得できるものではなく、一頭一頭の性格も違うため毎日少しずつ身につけていかなければなりません。新しいことを地道に学び、常に挑戦していく気持ちが強い人ほど、動物看護師に向いていると言えるでしょう。
動物看護師は、新たに「愛玩動物看護師」の国家資格新設が決定した職業です。動物に対する医療が高度化している現代でより幅広い業務を担当できるように、動物看護師は今後国家資格を取得して働く必要があります。国家資格を取得するには多くの知識と、最新の技術にも目を向けていく必要があるため、今後はより新しいことに挑戦する意欲のある人材が動物看護師として重宝されるでしょう。
動物と人の両方の役に立ちたいと思える人
動物看護師になるのなら、「動物の役に立ちたい」「飼い主の役に立ちたい」ではなく、「動物と人の両方の役に立ちたい」と思える気持ちが大切です。動物看護師の業務では、動物のお世話はもちろん、飼い主に対しての心のケアも重要となります。両方のケアを徹底的に実行できる人ほど、動物看護師に向いている人になるでしょう。
「動物が好きという気持ちはあるけれど、飼い主のサポートまでは意識が回らない」という人は、動物看護師として働く際に多くの壁にぶつかることが予想されます。飼い主と良好な関係を築き、スムーズなコミュニケーションを取ることは、結果的に動物のお世話を的確に実行することにつながります。動物看護師は動物への対応と同時に、人に対しても心を持って接する意識が重要になると覚えておいてください。
まとめ
上記のような特徴を持つ人は、動物看護師に向いている人に当てはまると考えられます。自分の性格や考え方と比較して、実際に動物看護師として働けるかイメージしてみてください。
仮に現在の自分が上記の条件に当てはまらなくても、この機会に意識や行動を変えていくことができれば、動物看護師に向いている人になることは可能です。ぜひ今一度自分自身を見つめ直して、動物看護師に向いている人になれるように努力をしてみてはいかがでしょうか。